私も愛用している、高級キーボードの代名詞とも言えるHHKB(Happy Hacking Keyboard)。
そのコアなファンが集まる、HHKBミートアップに今年も参加してきましたのでご紹介したいと思います。年々、内容がマニアックになっていっている気がします(笑)
HHKBミートアップとは?
HHKBミートアップとは、冒頭でも伝えた通り、HHKBというキーボードのメーカーであるPFUが主催する、HHKBのコアなファンが集うファンミーティング。
今回はVol.8。
途中コロナ禍を挟んでのオンライン開催が3回ほどありましたが、2017年から毎年開催されているイベントです。
私もここ数年はずっと参加させてもらっています。
今回は、昨年に続いてリアルな会場での開催です。
一般枠のゲストは100名。オンラインで申し込んだ先着順となります。
参加費は3000円なのですが、正直、軽く元は取れるイベントになっています。
お土産として全員にHHKBトートバッグ、HHKBビール2本、くっつくクロスHHKB風呂敷(イベント専用品)が用意され、軽食+飲み物(後半にアルコール飲料)も用意されているので、これだけで5000円を超えるようなセット。
上記に加えて、会場では会場だけのスペシャル価格のHHKBやオプション品が展示即売されていますし、イベントの最後には、来場者の半数近くが何かしら当たる抽選会も用意されていますから、これだけでもHHKBファンならば十分楽しめるイベントになっています。
普段、なかなか実物を見ることができないオプション品を実際に見て、触って、納得して購入できるのはありがたいです。
自身のHHKBと、もしくは気になっていた新製品とオプション品の組み合わせ具合を実際に試せますし、開発者がすぐ横にいたりして、活発な意見交換がされていました。
また、一部には発売前の企画品や非売品の特注モデルもずらりと並んでいました。
アルミのキートップと、ステンレスのキートップ、木材のキートップなど触ってみると確かに打ち心地が違うんですよね。面白い!
あとこれ、詳細は聞き忘れたのですが、膝にHHKBを挟んで使えるアイテム。
マニアックすぎます(笑)けど、案外肩こりとかせず使えそう!
新商品の、くっつくクロスHHKB風呂敷もありました!
猫ちゃんかわいい…!
2024年 HHKB振り返りと展望
それでは、イベント内容の紹介をしていきましょう。
プログラムとしては、前半と後半に分かれます。
前半はPFUからの2024年 HHKB振り返りと展望。
能登半島地震復興応援 Re:Japanプロジェクトについて
まずは、Makuakeで開催されていた、能登半島地震復興応援 Re:Japanプロジェクトについて。
PFUは、石川県かほく市に本社を構えており、社員・お客さん・関連する工場・近隣の施設などが被災しました。その中には2006年にキートップに輪島塗を施した「HHKB Professional HG Japan」を商品化を一緒に行った「大徹八井漆器工房」さんも大きな被害を出されていました。
PFUとしてできることを…と考えて、輪島塗のHHKBのキートップなどを販売したところ、すぐに完売し、最終的には132万円する全部のキーが輪島塗のHHKB Studioが4台とも完売したそうです。
HHKBのキートップなので、ほとんどが既存のHHKBユーザーからの支援だということがわかりますよね。素晴らしい取り組みですし、それに乗っかるHHKBファンの皆さんも素晴らしいと思います。
2024年HHKBの状況
お次は、2024年のHHKBの状況。
こういう資料をファンに向けて公開する、というのもHHKBならではかも。
2台目、3台目の需要も高まってきている。HHKB Studioが予想以上の売行きだという話を聞けたり。
年齢層の変移、英語配列・日本語配列の割合なども見せていただきました。
ファンの皆さんも「HHKBがここまでメジャーになったのも自分達のおかげ!」という自負があるし、PFUさんもその思いがあるからでしょうね。こういう数字を共有し、一緒に喜ぶ会場の雰囲気が印象的でした。
2024年リリースされたものたち
2024年は新商品は出ていないですが、HHKB Studioの新色「雪」の発売や、Professional用キートップ「桜」や「山葵」(11月19日発売)が発売されましたね。
特に、HHKB Studioの新色「雪」は、標準は白いキーにグレーの印字で控えめなんですが、交換用のキートップとして「無刻印」と「黒印字」が発売されています。
この辺の理由も面白くて、白いキーにグレー印字を標準にしつつも、最近ニーズが高まってきている、ヘッドマウントディスプレイを装着しつつキーボードを操作する場合は、くっきり見える白キーに黒印字の要望があったのだとか。
この辺は後半のトークセッションにも繋がる話題ですね。
HHKBを実際に触れるお店、増えてます
HHKB気になるけれど、流石に一度も触らず4万円のキーボードは買えないよな…。と思っている人も多いと思います。
そんな人たちにおすすめなのが全国にある、タッチ&トライスポット。
コワーキングスペースだったり、ショップだったり、バーだったり、サウナだったりと幅広いジャンルのお店でHHKBが触れます。
エバンジェリストが増えました!
僭越ながら私もさせてもらっている、HHKBエバンジェリストに新たなメンバーが追加です。
小説家の朱野帰子さん、VRアーティストのせきぐちあいみさん、ニッポン放送アナウンサーの吉田 尚記さん。さらに幅広いメンバーで、HHKBを応援していきます。
よっぴーさんは会場にも来ていて、急遽登壇してのご挨拶を。
ちょっとでしたが、HHKB愛が溢れてましたね。
また、YouTuberのガジェタッチのお二人が登壇して、今後始まるHHKBチャンネル?の宣伝もされていました。
これも気になりますね!
スペシャルトークセッション「ワークスタイル変革 VR,XRの今後とHHKBの可能性」
後半は、「ワークスタイル変革 VR,XRの今後とHHKBの可能性」というテーマのスペシャルトークセッション。
登壇者は、こちらの3名。
・暦本 純一<東京大学情報学環教授>
・清水 亮<AI/ストラテジースペシャリスト>
・村上タクタ<フリーランスライター/ThunderVolt編集長>
実際は、村上タクタさんが進行しつつ暦本先生と清水さんの話を聞くスタイルで進んでいくのですが、もうこのトークがぶっちゃけまくりで。
テーマ無視で、話したいことを各自が話すので、PFUさんも会場の皆さんもハラハラドキドキ。
いや、登壇した瞬間から3人が全員Apple VisionProつけてましたからね…。
「キーボード不要」ってキーワードが出てきたり、「分割キーボード(他社製)最高!」って言ったり。
「生成AIのおかげでプログラムを書かなくなってるし、記事の下書きもAIがしてる」なんて話も…。
それでも、「魂を込めたテキストを書きたいときはキーボードが必須」という話になり、登壇者も会場全体がうなずいているようにも感じました。
会場の皆さんは、用意されていた軽食やビール・酎ハイを片手に、この着地点の見えない、けれども興味深い話を楽しんでいました!
最終的には、「毎日触るキーボード、安物で人生を無駄にしたくない」「HHKB Studioを作ってくれてマジ感謝」「人類がキーボードを使わなくなっても俺は使い続ける」「分割とか、HHKB Studioがパソコンになるとかあればもっと良い」なんて感じで、HHKB良いよねー!という雰囲気で終了して、これはこれでさすがだし、面白い話も聞けたトークセッションでした。
なお、ここまでの様子はYouTubeにアーカイブで残っていますので気になる人は是非ご覧ください。
シークレットな発表&プレゼント抽選会
この後は、YouTubeライブの配信を終了して、会場のみの時間。
PFUさんから、「ここだけのお話」「SNSにも内緒ね」というお話がいくつか紹介され、その後は一般参加者を対象にしたプレゼント抽選会。
HHKBアクセサリーを中心に、最後はHHKB Studioまでプレゼントに登場する大盤振る舞い!
参加者の約半数が何かしら当選してたんじゃないでしょうか。すごい確率!
わんぱくブロガー的まとめ
ということで、2024年11月7日に開催された、HHKBユーザーミートアップVol.8。
参加する前は「今年は新商品も出ていないし、盛り上がりが弱いかな?」と思っていましたが、そんなことはなく、熱いファンが集い、変態的な登壇者の濃いトークを聞き、みんなでHHKBについて語り合う、素敵な場になっていました。
個人的には、アクセサリーメーカーの中の人とHHKBファンとが直接意見交換していて、この場で行われた議論から新しいアクセサリーが来年登場する可能性が高そうだったのはユーザーミートアップならではだな、と感じました。
来年も、おそらく10月〜11月あたりに開催されるでしょうし、再来年はHHKB30周年という節目ですからね。来年再来年も盛り上がること間違いなしだと思いますので、「面白そうだな」と感じた人は是非とも来年のユーザーミートアップに参加してみてはいかがでしょうか。