
サッカー漫画アオアシ、コミックスが面白いのはもちろんですが、現在NHKにてアニメでも放送されて盛り上がっていますよね。我が家も家族で見ています。
そんな漫画アオアシを題材に、ビジネス書的な切り口で分析・解説してくれている本が発売されたのでご紹介したいと思います。
これね、アオアシファンはもちろん、アオアシを読んだことがない人でも、仕事に活かせる内容がギッシリと詰まっているので必見ですよ!
Jリーグユースチームを舞台にしたサッカー漫画「アオアシ」
「人間は考える葦である」。この言葉を聞いたことがある人、多いと思います。
フランスの有名な哲学者・パスカルの言葉で、「水辺の弱い植物である葦と同様、人間は弱いけれど、考えることができるので偉大である」という意味の言葉です。
そんな「考える葦」を切り口にして描かれているサッカー漫画が「アオアシ」です。
学生サッカーやJリーグを中心に描かれることの多いサッカー漫画の中で、このアオアシは「Jリーグのユースチーム(育成機関)」というプロサッカー選手の養成機関のようなクラブを舞台にして主人公の活躍・成長・葛藤などが描かれていいます。
そのため私自身も、「育成・成長」という観点で描かれているなぁ、そしてストーリーも面白いなぁ、サッカー論的にも最新だなぁ!くらいで読んでいました。
が、このアオアシをビジネス書的な切り口で分析・解説している本が2022年5月30日に発売されました。
アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方
それが、アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方 カオスな環境に強い「頭の良さ」とは です。


著者は、楽天大学学長、「がくちょ」こと、仲山進也 氏。

がくちょといえば、当ブログでも以前イベント登壇の記事や、書籍の出版記念トークイベントの記事で紹介しています。
がくちょは、楽天の社員でありながら兼業自由・勤怠自由なフェロー風社員で、多くの企業のチームづくり・コミュニティづくり・人が育ちやすい環境づくりの支援・研究をされているすごい人です。

そんながくちょの最新著書がこの、アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方 カオスな環境に強い「頭の良さ」とは 、通称?「アオアシ本」です。

表紙をペラッとめくったところにも、サッカーと仕事をつなげて考えるための題材として、最高なマンガという表現がされています。
え!?アオアシってこんなにも深い漫画だったの!?
現在、漫画アオアシは最新刊28巻まで出ています。
私も電子書籍で全巻持っていて、何度か読み返していますが、それでもこの本を読んで数ページで、「え?アオアシってこんなにも深い内容が描かれている本だったの!?」と感じるほど、アオアシの各シーンを、ビジネス的な切り口というか理論的に分析して、わかりやすく解説してくれているんです。

ビジネスの現場でも最近よく言われますよね。
「自分で考えて動け」と。けどこれ、やろうと思っても何から手をつけていいかわからない人もいたり、周りを見て学ぼうにも、何を見てどこを参考にすれば良いのかわからない…。
そんなシーンが、アオアシにもあり、それを1つ1つ拾い上げては「これは実はこういう意図で描かれている」ということを解説してくれています。

しかも、マンガのコマをかなり多用してわかりやすく構成してくれています!
全体の2~3割はマンガの引用なんじゃないか?というほとマンガの名シーンが使われており、多いところでは見開き3ページにわたって漫画のシーンが入れられていたりします。
なので、漫画アオアシを読んでいない人や、一度パラッと読んだだけの人でもどういうシーンの話なのか理解・思い出せ、改めてそれを解説してくれているのでとても読みやすいです。
何気ないシーンだと思っていたのに実は深かったんだ!の連続
本を手に取って実際に読んで欲しいので、詳しい内容にはあまり触れないようにしますが、本当に私が何気ないシーンだと思ってサラッと読んでいたシーンも、深く分析し、こんな意図が含まれている、ということが解説してあり、驚きと関心の連続でした。「え?こんな深かったのこのシーン!」って。

さまざまなシーンを深く解説しすぎてあって、「あれ?アオアシって、連載開始当初からがくちょが育成をテーマに監修してる漫画だったっけな?」と思うほど各シーンがもともとビジネス的な考えをベースに描かれているんじゃなかろうか?と思うほど、解説がしっくりくるんです。
頭が固くなっていると感じるサラリーマンにこそおススメ
最近、頭が凝り固まっていると感じるビジネスマンにこそ、アオアシと共に読んで欲しいビジネス書だと思います。

私が気になったキーワードだけ、いくつか挙げておきます。(わざとボカして記載してるものもあります)
・知らないものは見えない、興味のないものも見えない、偏見があるものも見えない
・視点・視野・視座の違い(お客の視点で考えろ、の視点はどういう意図で使ってる?)
・1.1力を高めるマジックワードで、常にポジティブになれる
・失敗した理由より成功した理由を聞かれる方が答えやすくなる
・思考を言語化とは?言語化できない理由とは?
・「わかる」と「できる」の違い。「できる」と「している」の違い。
・凹みを埋めるか、凸を伸ばすか。最適なタイミングについて
ちょっとでもピンとくるキーワードがあるならば、是非この本を手に取ってみることをおススメします。
わんぱくブロガー的まとめ
「主人公が、最初はダメダメなのに段々と成長していくスポーツ漫画」、と言われるとよくある感じですし、それがアオアシはちょっと緻密に描かれている、くらいの認識でしたが、この本を読むことで、「まさかここまで深くしっかりと考えて描かれていたの!?え!?なるほど、そこってそういう意図だったのか!」という驚きを感じられる本だと思います。
そして、急いでまたアオアシを読み返したくなりますし、アオアシを読み返した後はまたこのアオアシ本で深さを知る、というのを繰り返したくなると思いますよ!
