めっちゃ久々のプレス向けイベントに参加してきました。
それが、2021年11月23日(イイニッサンの日)に開催された、「日産あんばさだー はたらくクルマ3」。
イベントの名前通り、日産のはたらくクルマを集めてそれぞれ担当者さんに詳細を聞けるというイベント。ワクワクしながら参加してきましたのでご紹介したいと思います。
日産あんばさだー はたらくクルマ3イベント
まずは、イベントの趣旨や本日見ることのできるクルマたちの紹介を受け、その後実際にクルマを見て回る、という流れ。
日産の広報担当者さんが、「日産にある素敵だな、おもしろいな、と感じたクルマ」を集めて開催されたイベント。
そもそも、日産の展開しているクルマは、個人のお客向け・法人のお客向け・行政向けなど幅広くラインナップされています。
これらを販売するには、日産のパートナー会社さんの存在が欠かせません。
今回は、そんなパートナーさんも来場して、実際の担当者さんのお話を聞かせて頂けるとのこと!
本日のイベントに集められたクルマのラインナップはこちら。
①株式会社シンコーフレックス 再生バッテリー使用ゴルフカート
②コアテック株式会社 再生バッテリー使用スポーツカー
③厚木市立病院 災害派遣医療チーム「DMAT」移動用車両
④宝自動車交通株式会社 タクシー車両
⑤「移動会議室Minimo」 実証実験車両
⑥NV350 CARAVAN OFFICE POD CONCEPT
⑦NV350 CARAVAN ES MOBILITY CONCEPT
⑧日産 ノート ライフケアビークル
⑨東京消防庁 広報車
⑩株式会社ローソン 移動販売車
どれも、普段は身近には見ることができない「はたらくクルマ」たち。
全てを一度に紹介するとかなりのボリュームになりそうなので、2記事に分けてご紹介したいと思います。
今回は前編として、5つのクルマを順番に見ていきましょう!
①株式会社シンコーフレックス 再生バッテリー使用ゴルフカート
と言いつつ、まずは純粋な日産車ではなく、バッテリーで動く「電動のゴルフカート」。
制作は株式会社シンコーフレックスと桜オートモーティブエナジー株式会社の2台。
どこが日産と関係あるかというと、これらの車両を動かすためのバッテリーに日産リーフの再生バッテリーを使用しているんです。
これまで、重量が約180kgもある鉛バッテリーを使用していた電動カートに、リーフの使用済みバッテリーを組み替えて再利用することで、重量30kgにまで激減させることができたとのこと。
リーフはノートパソコンよりも少し大きいような板状のリチウムイオンバッテリーを48ユニット搭載しているのですが、それを1つ1つに分けて性能チェック。再利用できそうなものを7ユニット分使って、ゴルフカート用のバッテリーとして再生しているのだそうです。
電気自動車なので、USBの充電ポートなども付いています。
ゴルフ中のスマホやデジカメの充電に便利そう!
また、リーフのバッテリーを再利用することで軽量化したため運転した際のレスポンスが良く、乗っていて気持ちが良いし、何よりCO2を排出しないし、軽いから電気代もリーズナブルなんですよね。
上の写真のような、5人乗りのカートが現在日本で主流のゴルフカート。
ゴルフコースに併設されているカート用の道を走る用のカートです。
それに比べて、こちらの二人乗りはゴルフコース内を走ることのできるカート。
より軽量でタイヤも太くなっており、コース内に入れるので、ボールの近くまでカートを寄せることができるそうです。
現在、ゴルフ場を走行しているカートのうち、ガソリン車と電動車の割合として5:5くらいなんだそうです。もちろん今後は電動が増えてくるでしょうね。
カート以外にも様々なところにリーフのバッテリーが再利用
そもそも、リーフのバッテリーの再生はフォーアールエナジー株式会社という日産のグループ会社が行っている事業。
担当者さんにお話を聞くと、この電動カート以外にも、世の中の様々な場所で使われている鉛バッテリーをリーフの再生バッテリーに置き換えて行っているそうです。
例えば、JR東日本の踏切用のバッテリーに使われていたりするそうです。
この辺りは日産ストーリーズにも掲載されていますので興味がある方は是非ご覧下さい。
電気自動車を世に出すと同時に、バッテリーの再利用を考えた会社を作って実際に再生している、というのは真摯な取り組みだと感心しました。
②コアテック株式会社 再生バッテリー使用スポーツカー
こちらも、日産リーフの再生バッテリーを使用したコンパクトなスポーツカー。
岡山のコアテック株式会社が作る、リバーストライク。そうこれ、「トライク(3輪車)」なんです。
横から見ると、後輪が1つなのが分かりますね。
こちらもリーフの再生バッテリーを使用しており、この車体にMAXで48ユニット分(つまりリーフと同量)のバッテリーユニットを搭載できるそうです。
現在、量産試作車という段階なので、今後ナンバーを取得して一般道を走行してテストを繰り返し市販化を目指していくそうです。
いやこれ、かっこ良すぎ!まさに未来のクルマの1つの形なんじゃないでしょうか。
ハンドルなども未来感のあるデザイン!
ちなみに、「現状でもお金さえ出してくれるなら販売しますよ!」と担当者の方は言われていたので、気になる方はコアテックさんにお問い合わせしてみると良いと思います。
ただし、お値段的には500万円は超えてしまうほどになるとのこと。まだ量産試作車ですもんね。
最後に、担当者の方に「どうしてこういう電気自動車を作ろうと思ったのか?」と尋ねたところ、笑顔で「そりゃ、車が好きだからです!」と答えて頂きました。
実際にシートに座らせてもらいましたが、これは男のロマンというかワクワクしてしまいました。
車好きが作る、次世代の電気自動車。是非応援したいですね。
③厚木市立病院 災害派遣医療チーム「DMAT」移動用車両
こちらは、厚木市立病院 災害派遣医療チーム「DMAT」移動用車両で、日産エクストレイルがベースの車両。
DMATとは大規模災害時に使われるクルマのこと。
もともと病院で持っていたDMAT用車両が古くなったので、クラウドファンディングで費用を集めて車両をリニューアルしたそうです。
その際、厚木市に日産の工場があることから、病院側から日産に協力を依頼して、日産の協力のもとこんなにもかっこいい車両に仕上げることができたんだそうです。
災害拠点病院の厚木市立病院。コロナ禍のダイヤモンドプリンセス号の時にも出動したりなど、県が対応し切れないところに出動しているそうです。また、要請があれば県外へも応援に駆けつけるらしく、鬼怒川の氾濫時には栃木県までこの車で救援に行ったそうです。
この車に変わってから、出動する際の隊員の方たちの士気が高くなった、と担当者の方は言われていました。
そりゃ、カッコ良い車で出動すると気持ちが前向きになりますよね!
そうそう、厚木市立病院のサイトには、このDMAT車両のペーパークラフトのデータも無料で配布しているとのこと。
これは是非作ってみたいですね。
④宝自動車交通株式会社 タクシー車両
お次は、宝自動車交通株式会社のタクシー車両で、日産リーフがベースの車。
カーボンニュートラルな社会を目指すためにも、ということでタクシーではまだまだ珍しい電気自動車を導入しているそう。
実際に乗ってみないとわからないよね!ということで、後部シートに試乗させてもらいました。
コースを何周かしてもらったのですが、確かに静かで快適。加速もスムーズですし、これは普通のタクシーよりも乗り物酔いしづらいのではないかと思います。
運転手さんは、実際にこのリーフタクシーで都内を走っている本物の運転手さん。毎日このリーフでお客さんを乗せているそうです。
都内を走っているリーフのタクシーは数台しか無く、リーフ指定での予約は難しいとのことですので、リーフのタクシーに乗れるのは運が良い人だけかもしれませんね。
まだまだ都内を走るリーフタクシーは少ないですが、全国的に見ると数十台単位でリーフを導入しているタクシー会社(日本初の電気自動車をタクシーに採用した菊陽タクシーやおしろタクシーなど)もあるとのことで、少しずつでもCO2を排出しないエコな電気自動車タクシーが増えてくれると、乗る側としても環境としても嬉しいですね!
⑤「移動会議室Minimo」 実証実験車両
前編の最後は、「移動会議室Minimo」 実証実験車両。
エルグランドベースの移動会議ができる車両になります。
実証実験車両なので、市販化はされていないのですが、コロナ禍でオンライン会議が当たり前になった今、移動時間を使って快適にオンライン会議や仕事を行えないか?ということで作られた車両です。
飛行機のファーストクラスをイメージしたような、ゆったりとした後部座席。
リクライニングやオットマンが付いています。
そして、シートの目の前には巨大なディスプレイとカメラとスピーカー。
その下には小型の冷蔵庫なども完備されています。もちろん、Wi-Fi完備。
今回は、実際に走行してもらいつつ、別の場所にいる日産の方とオンライン会議的に会話させてもらいました。
ノートパソコンを使ってオンライン会議だとどうしても下を向くことになり、乗り物酔いしやすくなるのですが、これだと前を向いているので酔いづらく、快適にオンライン会議を行うことができます。
ハイヤー的な使われ方や、社長専用車などVIP向けの車両となりますが、忙しい人ほど「時は金なり」なので、クオリティの高いオンライン会議ができるならば1〜2年でも十分に元が取れそう!と思いました。
ちなみに、運転手さんとのコミュニケーション用にも専用タブレットが付いており、オンライン会議の内容は聞かれないようにしつつ、連絡を取れるようになっていました。
仕事のセキュリティを担保しつつ、運転手と連絡取れるのはありがたいですね。
わんぱくブロガー的まとめ
ということでイベントで見せてもらった車両の半分を紹介しただけでこれだけのボリュームになってしまいました。
改めて、私たちの生活の中や見えないところで日産車が頑張ってくれていたり、日産の技術や再生バッテリーが活躍してくれていることを知ることができ、とても面白いイベントでした。
「日産はたらくクルマ3」の後半編も公開しました!