私が現在メインで愛用しているデジカメは、OLYMPUSのOM-D E-M1 MarkIIIというミラーレス一眼。
コンパクトながら超ハイスペックな手振れ補正や高速連写機能を備えており、2020年2月に発表されました。
そんなOM-D E-M1 MarkIIIの正当後継機種として、発表されたOM SYSTEM OM-1についてご紹介したいと思います。
E-M1 MarkIIIの正当後継機「OM SYSTEM OM-1」
ということで紹介するのは、2022年2月15日に発表された「OM SYSTEM OM-1」。
今回、コロナ禍ということもありオンラインにて発表されました。動画はこちらにて。
そんな発表イベントや公式サイトを見つつ、今回のモデルの特徴を整理してご紹介したいと思います。
また、後半では前モデルであるOM-D E-M1 MarkIIIとの比較もしてみたいと思います。
OM SYSTEMフラッグシップ1号機「OM SYSTEM OM-1」
2020年10月、オリンパス株式会社から分離し、OMデジタルソリューションズ株式会社となって発売される、フラッグシップ1号機として発売されることになったのが、「OM SYSTEM OM-1」。
2020年2月に発売された、OM-D E-M1 MarkIIIの正当後継機種となる本製品。
長所は伸ばし、短所を改善する形での進化となりましたので特徴を紹介していきたいと思います。
新画像処理エンジンと裏面照射積層型センサーによる大幅な画質向上
今回の1番の進化ポイントといっても過言では無いのが、画像処理エンジンがTruePicがX(エックス)になり、待望の裏面照射積層型センサーを採用したことでの画質向上。
ちなみに、E-M1 MarkIIIはTruePic IX(9)、E-M1 Xは、TruePic VIIIが2基搭載でした。
有効画素数としては、E-M1 MarkIIから進化無く2037万画素ですが、新型の裏面照射積層型センサーを採用しています。
これだけ聞くと、「なんだ…、画素数UPは無くてエンジンが1つ変わっただけなのね」と思うかもしれませんが、この画像処理エンジンと裏面照射積層型センサーにより、画質がかなり向上しているんですよ。
具体的には、このTruePic Xになったことで以下のよう様々な機能が高速に、強力に変わっています。
・処理速度がE-M1MarkIIIの3倍速い
・フォーサーズサイズの常識を覆す高画質を実現
・常用ISO感度25600、最大102400(E-M1IIIは常用6400、最大25600なので2段分向上)
・ハイレゾショットで8000万画素記録が可能(これはE-M1IIIでもある)
・ハイレゾショットの処理時間がE-M1IIIの半分に(5秒程度)
・ライブNDも6段に(E-M1IIIは5段)
・高ダイナミックレンジを実現
常用ISO感度25600って、少し前のフルサイズセンサー並じゃ無いですか!
マイクロフォーサーズの弱点とも言われたISO感度を上げるとノイズが入りまくる問題を解決してくれそうな進化!これは大きいです。
公式サイトのこの画像とかすごいです。ワクワクしますね。
センサーが進化してAFの精度がより高く!
今回、新開発された裏面照射積層型 Live MOS センサーは、1053点オールクロス像面位相差クアッドピクセルAF方式を採用。
画面のどこでも位相差検出にて被写体を検出しAFを行います。
この高速なAFは静止画はもちろん、動画にも適用されます。
また、E-M1 Xに搭載していた、AI被写体認識AFも搭載。
E-M1Xに実装してあるフォーミュラーカー・バイク、飛行機・ヘリコプター、鉄道、鳥 に加え動物 (犬、猫) が追加されました。これはペット撮影をする人にはたまりませんね。
発表イベントの中で、E-M1Xの3倍処理が速いということを言っていたように思います。
爆速な高速連写を実現!
E-M1 MarkIIIの頃から他メーカーに絶対的な差で勝っていた高速連写性能。
今回、ぶっちぎりで凄い性能を搭載してきましたよ!
それが、AF/AE追従で 50コマ/秒、AF/AE固定で 120コマ/秒の高速連写。
しかも、ファインダーが暗くならないブラックアウトフリーを実現!被写体を見失いません。
そして、プロキャプチャー機能でもこの高速連写が活かせられます。
プロキャプチャーとは半押しで記録を開始し、全押しした瞬間から少し遡った時点からのデータを記録してくれる機能。
鳥が羽ばたく瞬間などをずっと待ち続けることが可能で、E-M1MarkIIの頃から愛用している機能ですが、これが秒間120コマで連写が可能になってるんですよ。すごすぎです!
手振れ補正は最大8段分の高性能5軸手振れ補正
手振れ補正は、OM SYSTEMの最大の強み。今回もE-M1 MarkIIIと同様にボディー単体で最高補正能力7段を持つ高性能5軸手ぶれ補正を搭載しています。
シンクロ手振れ補正では最大8段の補正ということで、ここはE-M1 MarkIIIが7.5段だったので少し進化してますが、レンズの進化なのかどうかはちょっと要確認ですね。
信頼性と高性能をさらにUP
あとは、いくつかまとめてご紹介。
リアリティを追求した新EVFで、高解像度で高速表示
E-M1 MarkIIIでは236万ドットだったファインダーが、OM-1では576万ドットに。
倍以上の高精細さは、見ると感動しそうですね。
より実用性が上がった防塵・防滴性能
もともとOM-Dは防塵防滴性能は高かったのですが、今回防塵防水等級のIP53に対応。
E-M1 MarkIIIはIPX1だったので、防水性能が2ランクUP。防塵性能も表記されるようになったのでより安全に守ってくれる、という感じの進化です。(今までは真上からの水滴に対しての防水性能。今回から斜め60度からの水にも対応)
ただし、レンズがIP53に対応していないとIP53で使えませんのでご注意ください。
新型電池のBLX-1採用
前モデルユーザーとしては残念ですが、今回からバッテリーが新型のものに変わりました。
520枚の撮影が可能な大容量リチウムイオン電池 BLX-1になったとのことで、E-M1 MarkIIIの時のバッテリー(420枚撮影)よりも大容量化して電池持ちが良くなるのはありがたいと思いましょう…。またバッテリー買わなきゃ。
動画が4K60pに対応
個人的に、4K動画を撮らないので重要度は低めですが、待望の!という感じの人も多いのでは?
ついに、4K 60p動画の撮影が可能になりました。FHDでは240pのハイスピードムービーが可能とのことで、面白い作品が撮れそうですね。
新商品OM-1と前モデルE-M1 MarkIIIをスペック比較!
個人的には、前モデルのOM-D E-M1 MarkIIIを購入してまだ2年。
コロナ禍でほとんど持ち出せていないことを考えるとちょっとまだ減価償却できていない感があります。
買い換えるべきか、待ちか?ちょっと比較表を作ってみました。
同様に買い替え検討している人、値崩れしたり中古で出回るであろうE-M1 MarkIIIを買うかの判断の参考になれば幸いです。
OM-1 | E-M1MarkIII | |
---|---|---|
センサー | 裏面照射積層型 Live MOS センサー | Live MOS センサー |
有効画素数 | 約2037万画素 | 約2037万画素 |
手振れ補正 | ボディー単体:7.0段 シンクロ手振れ補正時:8.0段 | ボディー単体:7.0段 シンクロ手振れ補正時:7.5段 |
ファインダー | OLED:約576万ドット | 液晶:約236万ドット |
モニター | 3.0型:約162万ドット | 3.0型:約104万ドット |
AF測距点数 | 1,053点 | 121点 |
AI被写体認識AF | 車、オートバイ 飛行機、ヘリコプター 電車、汽車 鳥 動物 (犬、猫) | なし |
ISO感度 | LOW(80相当)〜102400 ※常用25600 | LOW(64相当)〜25600 ※常用6400 |
連写性能 | AF/AE追従:50コマ/秒 AF/AE固定:120コマ/秒 | AF/AE追従:18コマ/秒 AF/AE固定:60コマ/秒 |
ライブND | ND2(1段分)~ND64(6段分) | ND2(1段分)~ND32(5段分) |
動画 | 4K:60p FHD:ハイスピード240fps | 4K:30p FHD:ハイスピード120fps |
位置情報取得 | スマホからBluetooth連携で取得 | スマホからWi-Fi連携で取得 |
耐環境性能 | IP53、-10℃ | IPX1、-10℃ |
充電池 | BLX-1(標準520枚) | BLH-1(標準420枚) |
SDスロット | スロット1:SDXC(UHS-I / II) スロット2:SDXC(UHS-I / II) | スロット1:SDXC(UHS-I / II) スロット2:SDXC(UHS-I) |
大きさ(mm) | 134.8(W)×91.6(H)×72.7(D) | 134.1(W)×90.9(H)×68.9(D) |
質量 | 電池及びSDカード込み:599g 本体のみ:511g | 電池及びSDカード込み:580g 本体のみ:504g |
SDスロットが両方とも高速なUHS-IIに対応したことや、バッテリーが変わったこと、本体サイズが微妙にですが大きくなったことがわかりますね。
ファインダーやモニターの解像度が上がっているのも使い勝手がかなり上がりそうです。
新商品OM-1と前モデルE-M1 MarkIIIの外観比較!
お次は、外観の比較をしてみましょう。
とはいえほとんど差がないので、詳しい人で無いと差は分かりにくいかもしれません。
正面比較
まずは正面と天面の比較。
パッとみてわかるのは、ロゴの位置ですね。OM-Dの場所がOM-1となり、今まで型番があった場所には控えめな色味でOM SYSTEMというバッジが付きました。
大きな点で言えば、これまでシャッターボタンの周りにあったフロントダイヤルが独立して前面に来ました。
その分、シャッターボタンの角度が少し変わっているように見えます。
背面比較
お次は背面。
こちら、パッと見てわかるのはアイカップの大きさ。OM-1でかなり大きくなっています。
そして、ファインダーの右側に大きく変わった点が2つ。
①AEL/AFLボタンが1つだったものがそれぞれ独立したボタンになりました。それに伴いファンクションレバーも小さくなりました。これ、旧モデルではFnレバーが大きかったため誤操作することがたまにあったので地味ですが嬉しいポイント。
②天面にあったリアダイヤルが天面から無くなり、背面に埋め込まれる形になりました。見た目がスッキリしますし、人に貸してシャッターを押してもらうときも「あれ?シャッターボタンどっちです?」なんてことを聞かれることが多かったのでこれもナイス改善だと思います。
わんぱくブロガー的まとめ
本日から予約は開始されており、実売価格は245,000円くらいとなりそうです。
家電量販店だと27.3万円にポイント10倍という感じで実質同じくらいの販売価格。
E-M1 MarkIIIが21万円くらいだったので少しお値段上がった印象ですね。
私はもう少し考えつつ予約するか、しばらく待つか決めたいと思います。
どうせなら、ちょうど手元にない12-100mm F4のProレンズキットも良いなぁ…。