先日、10日間のチェコ取材ツアーに参加してきました、むねさだ(@mu_ne3)です。
個人的にははじめてのチェコ訪問。
見るものすべてが可愛いしかっこいいしおしゃれだし!食べるものは美味しいし!でチェコが好きになりました!
さてさて、そんなチェコ旅を少しずつ紹介していきたいと思います。
製靴会社Baťa(バチャ)が育てた街「ズリーン」
ということで今回ご紹介するのは、チェコの南東にある都市、ズリーン。
まずは、このズリーンでも中心的な建物へと向かいます。
そもそも18世紀後半、ズリーンの人口は約3000人程度でしたが、製靴会社のバチャ(Baťa)の工場が作られたことで、飛躍的に発展していき、今では8万人の都市になっています。
まさに、1企業が街を育てた、と言っても過言ではないくらいズリーンとバチャは深く関わっているんです。
このバチャは、製靴会社ですが、靴だけではなく建物も作っていて、街中を統一感のある建物で効率よく発展させていったんです。
屋上からの景色を先にご紹介しておきましょう。
これが、当時の社員を会社の近所に住まわせるために作った、社宅です。
その数およそ2000戸。
会社のビルも同じようなテイストの建物が連なっています。
18世紀後半に、既に「通勤時間は無駄だから会社の近くに社員が住めばみんなが幸せになる」と考えていたというんだからすごいですよね。
こうして、会社の成長と共にズリーンの街にも人が増えていった、というわけです。
丁度夕日に照らされたズリーンの街並みは、とても美しかったです。
そんな、効率重視をするバチャの社長、トマーシュ・バチャ氏、ついにはすごい画期的な発明をしてしまいます。
巨大なエレベーターを社長室にしてしまう!
なんとですね…。社長室をエレベーターの中に作っちゃったんですよ!
俺が動く時間が勿体ないから、社長室が動けば、社員のみんなが会いやすいだろう、ということで(笑)
最初、口頭でその説明を聞いた時、1畳オフィス的な、小さなエレベーターを想像してたんですよね…。私。
それが、行ってみるとめっちゃくちゃ広い(笑)
水道も、電気も、電話線も来てるエレベーターの中が社長室!ってもうすごすぎでしょう。
係の人がスイッチを入れると…社長室が動き始めました!
いやこれ、今も動くの!?
事前に知らされていなかったこともあり、めちゃくちゃ驚きましたよ…。
窓の景色がどんどんと変わり、一気に最上階へと昇ってしまいました…!すごすぎ!
いやもう、不思議な感覚なんですが、これを1930年代に作り切ったバチャさんがすごいです。
通常時はこのエレベーターは乗ることができないのですが、事前に見学ツアーに申し込めば乗って動かしてもらうことも可能だそうですよ。
現在は、このバチャの建物を利用して、大学や病院、市庁舎などが入っているそうです。
なので、90年近く経ってもバチャの作り上げた世界観がそのまま景観として残っているんですねぇ。
ズリーン履物博物館
社長室がエレベーターだった建物から少し歩いた場所に、ズリーン履物博物館(シューズミュージアム)というのがあります。
バチャの初期の靴から最近の靴まではもちろん、世界中の靴が展示されています。
靴デザイナーさんとか、ここに来たら1日中あっても足りないんじゃないでしょうかね。
ちなみに、これがバチャのシューズ。
ここは、バチャが1つ1つ手作業で作っていた時代から流れ作業へと効率化していった工場の様子が再現されています。
こうすることにより、品質を高めつつ生産数を飛躍的に上げて、莫大な利益を生み出したというわけ。
値段の付け方も今風で、39、49、69のように、9で終わる数字にすることで少し割安に見えるという風にしていたそうです。
日本のスーパーでもこういう売り方多くなじみがありますね。
業績をどんどん伸ばしたバチャは、飛行機や自転車のタイヤなども手掛けたりもしていました。
また、映像を撮影するための、フィルムスタジオも創設。
元々はバチャ製品のCM作りのためのフィルムスタジオなんですが、今では子供向けのアニメーション映像を作っているそうです。
このフィルムスタジオにも翌日訪れたのですが、これについては別途ブログ記事でご紹介したいと思います。
わんぱくブロガー的まとめ
バチャという企業が成長するとともに発展を遂げてきた、この「ズリーン」。
チェコの首都「プラハ」までは電車で3時間半、およそ300キロ離れているのですが、逆にオーストリアの「ウィーン」からなら200キロしか離れていない為、ヨーロッパ周遊の旅などで観光客が立ち寄ることが多いのだとか。
またここズリーンにはアイスホッケーのトップリーグ所属のチーム「PSGズリーン」の地元でもあるため、アイスホッケーが好きな人も多い印象でした。
丁度私たちが訪れた日に試合があったらしく、すごい人が応援に来ていました。
整然とした建物好き、工場好き、靴の歴史に興味がある人におススメの都市です。
今回のチェコツアーについて
今回のチェコ共和国に関する取材ツアーは、「チェコ政府観光局」からお声がけ頂き参加しています。
旅費・宿泊費・食費・アクティビティ費をチェコ政府観光局に負担いただいてますが、記事の内容はブロガーの主観に任されております。
当ブログのチェコに関する記事はこちらにまとめる予定です。