広島出身で、小さい頃から牡蠣を食べていました、むねさだ(@mu_ne3)です。
現在、広島県にある「大崎上島」という島に取材に来ていまして、観光PRのお手伝いをしています。
大崎上島を自由に見て回り、気になった観光地やお店、名所などを紹介していくという企画!
大崎上島については前回の記事をご覧ください。
広島県にある離島「大崎上島」へ観光に行ってくるぞ! | むねさだブログ
そんな私が、まず最初に立ち寄ったのがこちらの施設です。
2/27(土)の嵐にしやがれ で、松潤こと松本潤さんがこの大崎上島のファームスズキに来たそうです!
https://twitter.com/_O1570324/status/703574596121788418
広大な塩田跡地に作られた牡蠣ファーム
ということで今回ご紹介しますのは、広大な15万㎡の塩田跡地に作られた、牡蠣の養殖場「ファームスズキ」です。
こちらが今回説明をしてくださった「ファームスズキ」の代表、鈴木 隆さん。
後述しますが、この人が本当にアツく牡蠣についてめちゃくちゃ語ってくれるんですよ!
「あぁ、この人は本当に牡蠣が好きでこの仕事始めたんだな…」と分かるくらい。
ファームスズキについて、詳しくは公式Webサイトをご覧いただいた方が良いと思いますが、カンタンに説明すると、
学生の頃から養殖業をしたかった鈴木さんが2011年に、広島県内でも5本の指に入るほど澄んだ海水が近くにあるこの大崎上島の塩田跡地と出会い、牡蠣の養殖を決意したんです。
15万㎡の塩田跡地に浮かぶ袋!
で、現地に行ってまず目に飛び込んできたのが、どこまでも続いてそうな広大な「池」、と言うには大きすぎる透明度の高い水の入っている池。
これ、もともとは1800年代に塩を作る「塩田」とするために島と島の間にある海だった場所を土手で埋め立てて作った人口の池なんです。
昔の人は、対岸にある島と大崎上島との間を重機も使わず埋め立てて作ったんですから、すごいですよね。
で、注目なのは、この塩田跡地の養殖場には、よく牡蠣の養殖で見かける「イカダ」が見えないんです。
小さい板切れのようなものが大量に連なって浮かんでいるんですが、これでしょうか…?
鈴木さんに聞くと教えていただきました!
それは、こちら!
メッシュの袋のようなものとそれを浮かばせておくための浮き具の組み合わせ。
この中に、親指の爪くらいの大きさになった牡蠣を入れて、成長させるんです。
こうすることで、殻の形が美しい牡蠣が作れるというわけです。
日本ではまだまだ主流じゃないんですが、欧米ではほとんどがこの方法で養殖されてるんだそうです。
日本の養殖牡蠣がイカダで作られる理由
一般的な牡蠣養殖がどうしてイカダで作られるのかもスズキさんに聞いてみました。
イカダで作ると、どうしても殻の形がいびつになり、また大きさにもばらつきが出てしまいます。
が、日本の牡蠣市場のほとんどが「剥き牡蠣」なので、それ用には最適な育成方法なんだそうです。
逆に、ファームスズキは「生食用の牡蠣」に限定して生産しているので、この欧米式の方法を取っているんだそうです。
いやー!スズキさん、すごいこだわりです。
柔らかくて美味しい小ぶりな牡蠣
では、引き揚げた牡蠣を見てみましょう!
生食で一番美味しい大きさのため、比較的小ぶりです。
もちろん、大きいサイズのモノも作ってはいますが、そうなると2年目の冬を越える必要があるらしく、水温管理など含めて大変になるんだとか。
その場で1つ食べてみた
鈴木さんから特別に1個この場で食べさせていただくことに。
普段のファーム見学では食べることができないこちらの「まさに採れたての生牡蠣」。
そこに、大崎上島で取れたレモンをかけていただきます!
あ、広島県ってレモンの生産量日本一って知ってました?
さて、そんなレモン汁をサッとかけて、パクッと!!
ウマッ!!
なんだこれ!?
牡蠣独特のあの生臭さのようなものがほとんどなく、牡蠣の旨味の部分だけがギュッと詰まって甘さを感じるんです!
え…今まで食べたことある生牡蠣は何だったの?と言うくらい美味しいんです。
想像以上の旨さにテンションがあがりまくり!
透明度のある海水が甘い牡蠣を育てる
もっともっと詳しく知りたい!と思い、ファームを間近で見せてもらうことにしました。
上の写真見て分かります?水がめちゃくちゃ透明なんですよ。これ、海水ですよ?
透明で底が見えちゃうくらいに綺麗な水が張られ、そこに袋に入れて大切に育てられている牡蠣。
「水が綺麗だと牡蠣は甘くなるんですか?」と鈴木さんに質問したところ、
「ちょっとそこの海水、飲んでみればわかりますよ」と言われました。
「は?海水は海水でしょう?」と思いつつ、半信半疑でお水をすくってペロリ。
舐めてみたところ…。
海水が美味いんですよ!!
信じられないとは思いますが、あの海水の苦味というかエグみが無く、しょっぱいんですがその後にほんのりと旨味が感じられる…。
海が綺麗だとこんなに海水の味も違うんですね。そりゃ、牡蠣も甘く美味しくなるわけだ!
うん!いや〜!ファームスズキ、来れて良かった…。
納得して取材を終えようとした時目に入ったのは、袋が浮かんでいない池。
高級車海老も養殖!
「この、何も浮かんでいない池は、牡蠣を収穫した後ですか?」と聞いてみたところ、
「こちらは車海老を養殖しています」とのこと。
車海老は土の中に半分潜って生息するので、養殖用の袋などは不要で、まさに放し飼い状態。
収穫する際には、このようにボートを使って収穫するんだそうです。
電気をピリッと流すことでエビが驚いて浮いたところを地引網的に引っ張っている網で捕まえて行くんだそうです。
水が澄んでいるので、覗き込むと確かにいました!車海老!
わかりますかね?写真中央に魚とは違う、車海老が見えますね!
なんと車海老も採れたてを試食!
この後、なんと特別にこの高級そうな車海老を試食させていただきました。
まさに、ピチピチと飛び跳ねる車海老の頭を落とし、殻をむいていただきます!
パクッと一口で!
って、これプリップリ!!!!うわ、美味い…そしてほんのり甘い。
牡蠣と車海老が隣同士で作られているなんてびっくりしました!
時期によっては稚魚養殖場の見学も可能!
時期として、4月〜8月頃はこのビニールハウス内の巨大な水槽で、牡蠣の幼生を育てるんだそうです。
親指の爪くらいに大きくなったら、先ほどの袋に入れて池に入れ込む。
早いものは、数ヶ月で出荷できるサイズに成長し、出荷されて行くんだそうです。
すごいなぁ…。
その場で食べられる「オイスターバー」建設中!
これだけこだわりを持って作られている現場を見せられると、
「じゃ!これ今すぐ食べてみたい!」と思いますが、一般の見学者は食べることができません。
これ、絶対要望あるでしょ?と思っていたら、案の定っ!
そういう要望も多いとのことで、2016年3月7日オープンを目指して、現在ファーム敷地内に生牡蠣と生車海老を食べられる、オイスターバーを建設中とのこと!
なるほど!
なんか、入り口入ってすぐのところに家?のようなものが建設されかかっていて、「鈴木さんの自宅が敷地内に建てられてるのかな…」と思って気になっていました。
オープンテラスで、焼きガキなどのBBQができるようにしたいんですよね。なんて話もされていたので、これは期待できますね!
現場を見ると、さらに美味しく感じる不思議
ただでさえ美味しい、牡蠣と車海老。
そのまま都内の料亭などで出てきても間違いなく「お!美味しいなコレ!」と感じるレベルだと思います。
が、こうやって美しいほどに透明な海水で、丁寧に、アツい思いを持った鈴木さんが作っていることを知ってしまったからには、この後に食べるとまたさらに美味しさが増すと思いますね。
食べ物だけに限らず、このように誰がどのような思いで作ったか、を知ることでファンになっていくんですよね。
私ももちろん、このファームスズキの作る牡蠣と車海老のファンになってしまいましたっ!
わんぱくブロガー的まとめ
「うぉぉい!このファームスズキの車海老、今すぐ食べたいっ!」と思ったあなた!
安心してください!ネット注文可能ですよ!?
ファームスズキ オンラインストア|瀬戸内海広島県大崎上島の塩田跡で車海老・牡蠣・あさりを養殖しています。FARM SUZUKIが愛情込めて育てた大自然と塩田跡の恵みをご紹介します。
ま、もちろん現地で食べた方が活きも良いし美味しいと思いますので、ぜひ2月に完成するファームスズキ併設のオイスターバーで、牡蠣と車海老を堪能してください!
大崎上島への行き方などはこちらの公式サイトをご覧ください。
大崎上島観光ナビ「船で行く広島県瀬戸内の島」