写真を撮るのが大好きな、むねさだ(@mu_ne3)です。
先日ご紹介したこちらのHDR写真の本。
書籍「HDR写真 魔法のかけ方レシピ」の発売記念パーティーに行って来たぞ! | むねさだブログ
この本の著者、石川真弓さん(まゆみん)がイベントを行うとの事でめっちゃ前のめりで参加してきましたのでご紹介したいと思います。
HDR写真とは?という話から、実際にその場で写真を撮影してHDR写真を作成するデモもあってとても有益なイベントでしたのでご紹介したいと思います。
HDR写真とまゆみん
今でこそ、書籍まで出してHDR写真のスペシャリスト的な立ち位置のまゆみんですが、最初は見よう見まねでHDR写真を作っていたそうです。
本人曰く、「今見ると恥ずかしい位の写真」というこんな感じの写真を作っていたそうです。
2枚目なんて、これでも十分綺麗な写真だと思いますけどね。
そんなまゆみんですが、転機となったのは2013年に3ヶ月間行った世界一周旅行。
この旅の目的の1つがHDR写真を撮る事だったんだそうです。
この時に撮った写真を元に、帰国後LightroomとPhotomatixというソフトを使ってHDR写真として作り、最終的には本を出版する位まで使いこなすようになったんです。
例えば、こんな写真たち。
イースター島のモアイ像。実はこれ、津波で全壊したそうですが、日本の企業の協力あって普及された景色なんだとか。
シャッターを押す瞬間まで雲がかかってて撮れる状態じゃなかったのに、その瞬間だけすっと雲が消えてくれたという奇跡の1枚の天空都市マチュピチュ。
書籍の表紙にもなっていて本人のお気に入りの写真であるウユニ塩湖の写真。
空の青さ、それが映る鏡のような湖、そしてメタリック感あふれる車…。きれいですね~。
HDR写真とは?
HDR写真の説明に入る前に、そもそもHDRとは?という説明から入ります。
HDRとはhigh dynamic rangeの略です。
人間の目って実は凄くて、暗い場所〜明るい場所が同時に目に入った場合でも幅広いレンジで見る事が出来るんです。
で、逆に言うとカメラはまだまだ人間の目に勝てなくて、狭い範囲のレンジしか写し取る事が出来ません。
逆光の町並みとか見て凄く綺麗だと思って写真を撮ったら、黒くなってつまらない写真しか撮れなかった、なんて経験あるはずです。
これを、カメラ側で露出を変えながら複数枚撮影して合成する事で、人間の目に近づく、人間の目さえも超えてしまう写真を作ってしまう事がHDR加工なんです。
例えば、こんな感じ。
普通に暗い室内から外の景色を撮影すると、室内は真っ暗に映って、何も見えない位になってしまいます。
逆に室内に露出を合わせると、今度は窓の外が真っ白に白とびしてしまうことになります。
で、HDR写真はこんな感じです。
HDR写真にすることで、白飛びも黒飛び無くして目で見たような、目で見るよりも美しい写真にすることが可能なんです。
ちなみに、こちらが「世界初のHDR写真」と言われているTIMESの表紙の写真になります。
1954年に撮影された写真らしいです。HDRはアナログの時代から存在していたんですね。
HDR写真を作るために必要なもの
HDR写真に興味はあるものの、特別な機材や高度な編集テクニックが必要なんじゃないの?と思う人もいるかもしれませんが、そうじゃないんです。
用意するものはこちら。
- RAW撮影とブラケット撮影できるカメラ
- 三脚(無くても何とかなる)
- パソコン(Windows/MacどちらでもOK)
- HDR合成ソフト(Photomatix)
- 現像ソフト(Lightroom)
という感じ。
そして、カメラの設定はこう。
Aモード(絞り優先)にして、保存形式をRAWにして、ブラケット撮影にする。
その際、ISOとホワイトバランスも意識する。
機材の準備と、撮影に関してはこんな感じ。
その場で撮った写真からHDR写真を作るデモ!
この後は、実際にその場で撮った写真を即、リアルタイムでHDR写真を作成して行きます。
Lightroomから写真を取り込む際は、PhotomatixからLightroom用のプラグインが出されているのでこれをインストールします。
もちろん、Photomatixから直接写真を選んでもかまいません。
読み込むと、Photomatixの方で半自動的に合成作業を行ってくれます。
その際、左上の「処理方法」をどちらかに変更して、自分が好きな方を選びます。
目安的には、
- トーンマッピング:よりHDRっぽくなる
- 露出合成:比較的自然な感じになる
て感じらしいです。
で、後は右側にプリセットがあるので、それを見ながらベースを決め、後は数値を微調整するだけです。
プリセットもたくさんありますが、まゆみんの場合は基本はデフォルト〜上5つ位を使うことが多いそうです。
ここで一旦保存してLightroomで仕上げていく
ここで、Photomatixでの処理は終了です。保存形式はTIFFで。Jpegだと荒れてしまうので。
そして再度Lightroomで読み込んで現像して行きます。
Lightroom側では、基本は以下の6つを触る感じ。
- ハイライト
- シャドウ
- 白レベル(一番白い所を変えるパラメーター)
- 黒レベル
- 明瞭度
- 自然な彩度
この辺りを触る事でHDR写真を完成させて行きます。
目の前でパラメーターをいじって完成させていくんですが、かなりカンタンにできる印象!これならハードルは低いです!
HDRはやり過ぎると気持ち悪くなる
通常の写真では写しきれないレンジ幅の写真になるため、とても綺麗に見えるHDR写真。
ただし、加工にハマるとどんどんと派手な加工をするようになってしまいがちですが、遣り過ぎてキツ目な写真になってしまいがちです。
HDRの功罪ー「加工中毒」に陥ると写真は台無しになる : ギズモード・ジャパン
こちらの記事にあるように、やり過ぎなHDR写真にならないように、節度ある写真として美しいHDR写真を作っていきましょう。
とにかく最初は色々HDR写真にしてみるべし!
1000枚くらい加工してきましたが、公開できるレベルのものは50分の1くらいだそうです。
慣れるまでは、どんな景色のどういう光や色の具合だとHDRに向くのか分からないけれど、まゆみん曰く「最近は景色を見ただけでHDRにした時のイメージで見える位のHDR脳」になっているんだそうです。
ここまで行くには数年の歳月がかかるかもしれませんが、まずはどんどんと撮って現像して、というのを繰り返してみることで自分なりの好みや表現を見つけれるんじゃ無いでしょうかね。
とりあえず、まずは写真の1つの楽しみ方として、HDRを使ってみるというのも面白いと思います。
LightroomとAdobeCCのフォトグラフィプラン
この後は、Adobeの担当者の栃谷さんからLightroomとAdobeCCのフォトグラフィプランの説明。
カメラ、レンズ、そしてLightroom。
カメラマンに必要なのはこの3つ、と言いたいほどの製品。
Lightroomのターゲットユーザーはプロフォトグラファーとハイアマチュア。
ただし、その人たちが使いやすいものは間違いなく良い製品に仕上がっている為、写真の現像に興味がある人全てにおススメな商品になっています。
そして、Lightroomの魅力はスマートデバイス、iPadやiPodでもクラウド連携でRAWデータを編集できる点でもあります。
この辺りはこちらの記事で詳しく紹介していますのでご覧下さい。
ついに来た!iPadでRAW現像!Lightroom mobileで写真の選定や加工が直感的にできるぞ! | むねさだブログ
他のメーカーのソフトには無い強みになります。
そして、写真を編集して共有、現像していくワークフローとして、より高度な合成作業等を行うようになった際に使うのがPhotoshopとなります。
Photoshopを使えばPhotomatixを使わなくてもHDR写真を作ることも可能です。
(まゆみん曰く「HDRだけが目的ならHDRに特化しているPhotomatixの方がカンタンで便利」とのことです)
このLightroomとPhtoshopがセットで月額980円で使う事が出来るんです。
Lightroomは読み込み〜管理閲覧〜現像〜書き出しまでオールマイティにこなすアプリとなっていますので、興味がある人は月額980円。試してみるといいと思いますよ。
Creative Cloud フォトグラフィプラン | Adobe Creative Cloud
もちろん、私もこのプラン契約中です!
もう、LightroomとPhotoshopが手放せない体になっちゃってます…。
わんぱくブロガー的まとめ
HDR写真について、HDRに必要な準備、撮り方、PhotomatixでHDR合成、Lightroomでの現像。
一気に紹介してもらいましたが、それぞれはとてもシンプルなので頭が混乱することもなく、しっかりと理解できました。
これはHDR写真作りたくなっちゃいますよっ!
で、実はですね。
私、今回のイベントに参加するにあたり、についに買っちゃいましたPhotomatix。
だって、通常11000円のPhotomatixProが、今回の「HDR写真 魔法のかけ方レシピ」の購入者限定で30%オフで購入できるというじゃないですか!
このHDR写真の本を買えば11000円のソフトが7700円になるっていうんだから、この勢いで買うしかないでしょ!
ってことで近いうち、それ用に写真を撮影してHDR写真づくりを試してみたいと思います。
HDRに興味がある人は、是非ともHDR写真 魔法のかけ方レシピの書籍を購入し、Photomatixを30%オフで購入し、浮いたお金でAdobeのフォトグラフィプランを契約しちゃいましょう!
HDR興味ありつつも、なかなか手が付けられてなかった方は、今だと思いますよ。
たったこれだけのお金を出し惜しんでる間に、時間だけが過ぎちゃうのが勿体ないと思いますんで。