先日、10日間のチェコ取材ツアーに参加してきました、むねさだ(@mu_ne3)です。
チェコといえばビール。
そして、今回訪れたチェコのジャテツ地方にはビールの原料となるホップ畑が多くあります。
実は、多くの日本のプレミアム系のビールにチェコ産のホップが使われているって知っていましたか?
そんな、日本のビールを支えるチェコのホップミュージアムに行ってきましたのでご紹介したいと思います!
世界最大のホップ博物館
と言うことで行ってきましたのは、チェコのジャテツという街にある「ホップミュージアム」。
ここは、ヨーロッパで一番大きなホップの博物館で、世界最大規模のホップの博物館。
現地に到着してしばらく待っていると、ゴゴゴゴッと巨大な壁が空いて、中から案内係のおじさんが登場。
ここは、4月から10月だけオープンしている博物館。理由は、建物内に暖房が無いため寒くなるからだそうです(笑)。
もともと乾燥したホップの倉庫だった建物を、21年前に改築する形で博物館に。
内部はとても綺麗で驚きます。
ここは、チェコのホップについて学べる施設で、100年近く前の技術なども知ることができるんです。
ちなみに、人間がホップを使い始めたのは5万年前。
当時は薬(ハーブ)として使われていましたが、2500年前くらいからアルコール飲料の原料として使われ始めたんです。
その頃も、畑とかではなく自然になっているホップを収穫して作っており、ヨーロッパで初めてホップ畑が作られたのは12世紀頃だそうです。
中世時代には、ここジャテツのホップがヨーロッパで一番人気があり、そのおかげでジャテツは「ホップの首都」と呼ばれて豊かになっていきました。
こちらは、19世紀の地図。緑のところは全てホップの工場。赤いところが旧市街。
ピークには65個近くの工場や倉庫があったんですって。
ホップには雄と雌があり、ここでは雌(メス)の方だけが使われている。
栽培中は雄の花粉が飛んでこないように注意が必要。
繋がると、タネができてしまうので。
ホップは50年同じ根から生える!
みなさんは、ホップってどのように成るか知っていますか?
こちらがホップ畑の写真。
成長すると1夏で高さは6メートルくらいに成長するため、地面からワイヤーを付けるて、そこにホップのツルが巻く形で栽培しています。
イメージとしてはこんな感じ。
そしてこちらは、ホップの根っこ。
ホップは毎年、地下の根っこから植物が出てくる多年草で、これは20年モノくらいの根。
40~50年も同じ根から収穫が可能ってもはや木ですね…。
ホップを乾燥させる機械や、袋詰めする装置などが時代と共に進化していく様子を学ぶことができます。
効率化することで、ホップの生産量も格段に上がっていきました。
収穫は縦のワイヤーごと外して行います。
1970年代には収穫用にトラクターを使って効率的な収穫が行われ始めましたが、今でも一部は人力で行われているそうです。
ちなみに、アメリカやイギリスのホップは高さ3メートル程度ですべて機械で収穫しているそうです。
ジャテツのホップを使ったビールたち
後半には、このジャテツ産のホップを使用した、世界中のビールが展示してありました。
良く見ると、確かに日本でも良く目にするビールがズラリ!
スーパードライ、一番搾り、プレモル、エビスにサッポロクラシックなど。
新聞の切り抜きも貼ってあり、久しぶりに目にする日本語にほっこりします。
ちなみに、ここに書かれている「ザーツ産ホップ使用」というのは、ジャテツ産のこと。
ジャテツのドイツ語読みがザーツなんですって。
いやー!日本のビールを作るのに欠かせないホップの源流を知ることができました。
ビール好きの聖地という感じで、一度は訪れたいですね。
わんぱくブロガー的まとめ
という事で、思った以上に広く深くホップについて学ぶことができた、ホップミュージアム。
ツアーは8人以上で英語かチェコ語のみなので、少しハードルが高いですが、ここジャテツはプラハからも1時間で来れる場所。
今後日本での知名度が上がれば、ツアーが組まれる可能性もあるでしょうね!
少人数だけどガイドツアーを付けたい場合は、事前に問い合わせて、他のツアーに混ざることもできるそうですよ。
今回のチェコツアーについて
今回のチェコ共和国に関する取材ツアーは、「チェコ政府観光局」からお声がけ頂き参加しています。
旅費・宿泊費・食費・アクティビティ費をチェコ政府観光局に負担いただいてますが、記事の内容はブロガーの主観に任されております。
当ブログのチェコに関する記事はこちらにまとめる予定です。